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2017.04.25

宮下恵茉・作 染川ゆかり・絵『キミと、いつか。』(集英社みらい文庫)シリーズ1~4を読む

4月25日(火)

この作品はシリーズもので、同じ中学校で1年生の同じクラスの女の子たちの初恋模様が描かれている。現在、第4作まで出ており、4人の女の子たちの1学期の恋が描かれた。今後は2学期の恋愛模様が描かれるらしい。第4作まで読んで、何だかオムニバス映画を観終わったような感じがした。同じ中学校の同じクラスで登場人物も重なるのに、ヒロインが交代するだけでこんなに世界が違って見える。どのヒロインも周りから見るとうらやましくなるような恋愛をしている。でも本人たちにしてみれば、初めての恋はとても大変なことなのだ。

最初のヒロインが少女まんが好きというのは、作者の仕掛けなのかなと思う。少女まんがのような恋に憧れる少女が、実際に恋をしてみると少女まんが通りにはいかないことに悩んだりする。読者が「いや、このストーリーは少女まんがでしょう」と思っても、少女がそう思っていないのだからしかたない。やがて読者はこのストーリーを現実に起こっていることのように感じてしまい、少女の恋を応援したくなる。

1学期は恋が成就するところまでの物語だった。さて2学期はどうなるのだろう。物語は続く。

(4月21日読了)

2017.04.02

みずのまい・作、U35(うみこ)・絵『たったひとつの君との約束~また、会えるよね?~』(集英社みらい文庫)を読む

4月2日(日)

この本を間違って買ったことに気づいたのは2月の末のことだった。同じ集英社みらい文庫の別のシリーズを注文したつもりだったのに、まったく別の作品だった。買ったのは昨年の11月頃だったから気づくのに3ヶ月かかったことになる。今さら返本もできないしこの際だからと読むことにした。

小学校高学年から中学生の女子向けの物語で、漢字にはすべて振り仮名が振ってある。また所々に少女漫画のような挿絵があって物語のイメージを頭に浮かべやすくしてある。集英社みらい文庫では、初めて長い物語を読むような子たちでも読み進められるように、様々な工夫をしているように見える。

読後感は何だか昔、妹の買っていた少女漫画を読んだ後のような感じがした。ヒロインは入院中の病気の少女で、暗い気持ちだったその子の前に元気でかっこいい男の子が現われる。少女は少年に恋をする。その恋が成就するまでに、少女が乗り越えなくてはならないことの描写が作者の腕の見せ所である。

昔の少女漫画と違うのは、病気の少女だからと言って悲劇のヒロインではないことだ。完全に治るのが難しい病気にかかっていても、少女はふつうの少女である。病気が暗い影を落とすことはあっても、それは決定的な悲劇をもたらすものではない。こういった物語の変化には、背景に医学の進歩があるのかもしれない。

この作品は出てすぐに重版になり、今年の2月には早々と続編が出ている。二人の恋の行方が気になるので、今のところ続編も読んでみようかなという気になっている。間違って買った本だけど、いい出会いだったと思う。

(3月30日読了)

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