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2013.05.16

32年前の読んだ本の感想

5月16日(木)

1978年3月末から、本を読むとそのタイトルと出版社、読んだ日付けをノートに記録するようになった。高2になる前の春休みだった。同じ時期から日記も書くようになって、たまに読んだ本の感想も書いていた。だが、1978年から85年頃の日記は引っ越しの時になくしてしまった。ただ、1981年3月だけは読んだ本を記録するノートに感想も書いていた。だから1981年3月6日(金)の読んだ本の感想が手元に残っていて、これが自分の中で最も古い読んだ本の感想ということになる。当時は19歳だった。せっかく思い立ったのでこのブログに記録しておきたい。

―戦場の村 本多勝一 朝日選書

1966年12月から1967年10月までのベトナム戦争とベトナム人の生活を取材したルポルタージュ。全体は六部で構成され第一部から第四部まではベトナムの一般民衆の生活を、第五・六部では戦争そのものを取材している。サイゴンの市民、山岳民族、デルタ農民、中部の漁民の生活をじっくり追ったあと、アメリカ・韓国軍に従軍、そして解放戦線にはいりこんで取材をしている。

思ったより感動がなかった。私の想像力が足りないせいであることは分かっている。じわじわとにじみでてくるような味わいをむしろ感じた。ベトナムにアメリカ兵がいることが何とも不思議なことに思えた。それは本多氏が徹底的に民衆の側からこの戦争を見すえようとする姿勢から生れるものであろう。

自分の「経験」が足りないことを強く感じる。ここに書かれた素朴な生活。それが私にはない。もっと根を張った生活を送りたいのにどういうわけか実にあやふやなのだ。ベトナム人がうらやましい。

解放戦線の兵士は多くが「殉死の相」をしていたという。何者にも負けない厳しい表情。澄んだ目。私はできればこういう人々のようになりたい。

自国の真の独立を願って戦い、彼らはついに勝利した。1975年ベトナムはひとつの国、ベトナム社会主義共和国となった。多くの犠牲の上にアメリカ合州国に勝ったのだ。

現在、世界には様々な問題がある。ベトナムもいろいろ大変なようだ。そして日本にもまた、複雑な問題がある。私にはそれらにたちむかう気力がない。ベトナム戦争。これからのアジア。そして日本。気力、体力が欲しい。―

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