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2012.10.05

越水利江子著『ヴァンパイアの恋人 誓いのキスは誰のもの?』(ポプラ社)を読む

10月5日(金)

この物語には英語のタイトルもある。 Lover of the Vampire―A vow sealed with a kiss―である。ヒロインはルナという何やら月に関係する名前の16歳くらいの少女。舞台はヨーロッパのどこかの国のようだが、特定されてはいない。どうやらこの子がヴァンパイアの恋人で、いずれ誓いのキスをすることになるらしいと推測できる。

物語は『月の一族 風伝』なる書物からの引用文、そしてルナの悪夢から始まり、やがてルナの母親が亡くなる。そこへまだ会った記憶のない父親の使いという老執事が迎えに来る。向かった先は島の中にある高校の寄宿舎だった。島には中世のようなお城とその城下町のような田舎町があり、そこでは人間とヴァンパイアが共存していた。

中世のようなお城と町、おいしそうな料理、お嬢様ファッションに舞踏会、登場人物の99%は美男美女という、まるで少女マンガのような世界である。実際あとがきで筆者は、萩尾望都の『ポーの一族』という少女マンガについて語っている。それだけでなく、この物語には過去のいろいろな名作の要素が入っている。すぐ思い浮かんだのは『小公女』と『あしながおじさん』それに『赤毛のアン』だった。おそらくまだいくつかあるにちがいない。筆者自身が各章のタイトルにそのヒントがあると教えてくれているからだ。

ルナは最後の章で魔女狩りの行われていた時代へとタイムスリップしてしまう。はたしてこの後どうなるのだろうか。実はこの物語には続きがあって『ヴァンパイアの恋人 運命のキスを君に』がすでに刊行されている。これは続きを読むしかないだろう。

(9月30日読了)

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