江口まゆみ著『中国で、呑んだ!喰った!キゼツした!』(幻冬舎文庫)を読む
10月28日(日)
タイトルだけだと、酒好きの女性が中国を一人旅して大好きなお酒を飲みまくり時には羽目も外した旅行記であるかのような印象を受ける。
だが、読み進めていくうちに、著者はプロのライターであり、これは雑誌か何かの企画であることがわかってくる。著者は1年前からNHK講座で中国語を勉強し、2003年のSARS騒ぎが収まった後の7月末から2カ月間、写真担当の女性と二人で中国南部の少数民族を訪ね回って体当たりで取材した。酒の製造を専門的に勉強したことがうかがえ、中国南部の少数民族から様々な酒の製造法をくわしく聞き出している。この本はプロの仕事なのだ。
確かにこの人は大酒飲みであり、少数民族のいろいろな料理を時には珍味であってもおいしく喰らい、記憶がなくなるまで飲み歩いている。そうした点ではタイトルに偽りはない。
残念なのは、スペースの関係なのか、写真担当と同行しているのに、文庫版の本文には写真がいっさい載っていないことである。だから次々に出てくる酒や料理も文章だけで想像するしかない。あとは表紙に載っている写真だけが頼りである。
ただ、著者はブログも書いていて、そこには中国の酒や中華料理についても写真と文を載せているので、そのブログからもどんな酒を飲んだかある程度はわかる。ブログの文章はいたって真面目で酔っぱらって書いてはいない。
それにしても酔っぱライターという職業がよく成立しているものである。もっとも著者の前に道はなく著者の後ろにも今のところ道はない。この著者でないと成立しない仕事をはたして職業と呼ぶべきなのかは疑問であるけれど、チラシ評論家やテレビ番組評論家もいる時代である。そう驚くことでもないのだろう。たぶん^^;
(10月22日読了)




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