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2010.03.27

岩崎夏海著『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(ダイヤモンド社)を読む

3月27日(土)

初めてこの本を手に取ったのは1月初めの頃、神田三省堂書店のビジネス書のコーナーでだった。その時はパラパラとめくって立ち読みしただけだったが、その表紙の女子高生の画のかわいさとそれがビジネス書であることとのミスマッチ感が印象に残った。その後、Twitterを始め、Twitter上でフォローしている人たちの間で本書が話題になり出し、さらにNHKのクローズアップ現代でも取り上げられるに至って、ようやく読んでみる気になった。元々ドラッカーを知らなかったし、ビジネス書にもあまり興味がなかったからである。

読んでみた感想は、おもしろいの一言に尽きる。まず青春小説としてよくできている。漫画で思想家を解説する本はけっこうあるが、その漫画自体はつまらないことが多い。この本は小説としておもしろいのである。そしてドラッカーという思想家の経営思想がまたおもしろい。突飛なようでよく考えると納得できる。こんな思想家がいたのかと今まで知らなかったことを残念に思ったくらいである。

都立高校の野球部という一見ビジネスともドラッカーとも関係ないような場所で、女子高生のマネージャーがマネージャーを「マネジメントをする人」と勘違いして、ドラッカーの『マネジメント』を読み始める。この設定を考えた著者は、マネジメント力も優れているのだろうなと経歴を見たら、AKB48のプロデュースにも関わっていたらしい。最近のAKB48の躍進の陰には、こういう人たちのマネジメントがあったわけである。

この本を読んだら、誰でも次はドラッカー本人の本を読みたくなるはずである。ただ、本人の書いた本はけっこう難しいらしい。だからわたしはとりあえずはドラッカーについての解説本を読んでみることにしたい。その後に『マネジメント』にも取り組むつもりでいる。自分の仕事にもきっとプラスになることだろう。

それから、これは余計なことかもしれないが、著者の岩崎夏海は男性である。orz

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