村上春樹著『1Q84 BOOK1〈4月-6月〉』(新潮社)を読む
6月25日(木)
『1Q84』は5月27日にBOOK1と2が出版された。BOOK1を読み終えたので、とりあえずの感想を残しておきたい。
小説は青豆という29歳の女の主人公の物語から始まる。青豆とはこの主人公の本名である。村上の寓話風の小説ではあだ名が多いから、村上を読んできた読者はここで意表を突かれる。しかし青豆なんて本名が本当にあるのだろうか。冒頭から読者は奇妙な宙づり感覚に置かれる。しかもその場所は首都高3号線の渋滞中の個人タクシーの中である。青豆はある事情があって急いでいた。するとタクシー運転手が非常階段を使って降りる方法を教えてくれ実行に移す。
タクシーを降りる時に運転手は不思議な言葉を残している。普通でないことをやると日常の風景がいつもと違って見える。でも見かけにだまされないように。現実は常にひとつであると。
やがて小説には天吾という男の主人公が現れ、青豆と天吾の物語が交互に進むことになる。時代は1984年で天吾も青豆と同じ29歳である。しかし二人の住む1984年では現実の1984年にはない事件が起こっている。青豆は世界が変わったことに気づき、この世界を1Q84 と名付ける。だが天吾には変わったという意識はない。そのうち二人の住む世界にも奇妙な違いがあることが読者には見えてくる。
今のところ楽しく読ませてもらっている。謎の多い物語である。はたしてBOOK2で完結するのかもまだ謎のままである。
(6月23日読了)


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