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内田樹・釈徹宗著『いきなりはじめる浄土真宗』(本願寺出版社)を読む

3月6日(金)

フランス現代思想の研究者の内田氏と浄土真宗本願寺派のお寺の住職で宗教思想の研究者の釈氏の往復書簡。内田氏は「内田樹の研究室」というウェブサイトを運営しており、本願寺出版社から本書の企画を提案された際に、そのサイト内に「インターネット持仏堂」というサブサイトを立ち上げ、そこに釈氏に寄稿してもらう形で始まったそうである。

内田氏と言えばフランス思想特にユダヤ教思想家のレヴィナスの研究で有名な学者である。その内田氏の鋭い問題提起に、仏教の専門家である釈氏がていねいに答えてゆく。往復書簡で足りない部分については間狂言という形で解説がなされる。これで仏教とはどういう宗教なのかが一通りわかるようになっている。

本書はインターネット持仏堂の前半部分であり、後半は『はじめたばかりの浄土真宗』としてまとめられている。だから本書だけでは、仏教の総論と日本への伝播までしかわからない。浄土真宗については後半のお楽しみと言うことになる。

ただ、本書だけでも宗教や仏教についてかなり深い話を知ることができる。私も宗教や大乗仏教、日本の既製仏教についてのイメージが良い方に変わった。それに、日本社会は無宗教なのではなく、宗教が世俗化されて溶け込んでいる状態という説明には、目からウロコの納得であった。宗教がよくわからないという人はまず本書を読むべきだろう。

(3月4日読了)

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