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2009.01.06

岡野雅行著『人生は勉強より「世渡り力」だ!』(青春新書)を読む

1月6日(火)

この本は、世界一の職人と言われる岡野雅行氏による語りおろしである。副題に「腕〈スキル〉を生かす人づきあいの極意」とあるように、根本に誰にも負けないスキルを持った上で、いかにそれを生かしていくかが語られている。小気味よい語り口で、読んでいて元気をもらえる。

岡野さんは墨田区の社員6人の工場の経営者で、主に金型を作る仕事をしている。この工場で、有名な世界一細い「痛くない注射針」が作られている。また携帯電話の小型化に必須のリチウムイオン電池のケースの金型も作られた。

岡野さんの言っていることは、特に、腕のいい職人にとって役に立つ。職人の多くは頑固でいいモノを作れば売れると思っている。しかし岡野さんはそれはちがうと言う。やはり職人でもいい情報を集めるために人づきあいは欠かせないし、そのつきあい方にもコツがある。

岡野さんの言う世渡り力は姑息な処世術ではなく、あくまでも本人にスキルがあることを前提にしたまっとうなものである。だからこそ大企業を相手に対等に渡り合えるのだ。ただそのためには、スキルを磨くための長く苦しい「勉強」を必要とする。岡野さんが勉強より世渡り力だと言うとき、その勉強は学校の勉強を意味するが、岡野さんは実は誰にも負けないスキルを仕事の中で何十年も「勉強」して身につけたのだ。

プロとして誰にも負けないスキルを身につけることで、岡野さんの言う世渡り力は生きてくる。では、そういうスキルのない者はどうすればいいのか。まずはスキルを身につけるしかないだろう。それができないのなら? それは岡野さんの語る世界とは縁がなかったと言うことで。

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