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2008.12.06

山城新伍著『おこりんぼ さびしんぼ』(廣済堂文庫)を読む

12月6日(土)

副題は若山富三郎・勝新太郎無頼控とある。著者の山城新伍はかつてTVのクイズ番組の司会などタレント業でも活躍した人だが、本職は映画俳優である。昭和32年に東映のニューフェイス第4期生に選ばれ役者人生を始める。その中で、ひょんなことから若山富三郎と出会い、若山とその弟の勝新太郎と彼らの死まで深くつきあうことになる。この本は、そんな著者ならではの若山と勝の破格のエピソードに満ちている。

おこりんぼでありさびしんぼである若山富三郎とその弟の勝新太郎。著者は最高の愛情を持って、この魅力ある人間たちを描いている。その文体は、ユーモアに彩られながらも、基調は哀愁に満ちている。彼らとの永遠の別れが、かつては存在した映画の独特な世界の喪失をも意味しているからだ。

この本はタレント本史上に残る名著と評価されたが永らく絶版で、今回ようやく文庫として復活した。その復活を強く薦めたのがルポライターの吉田豪で、氏が解説を書いている。その解説もどこか壊れていておもしろい。名著かどうかわたしにはわからないが、無類におもしろい本であることは確かだ。

(12月4日読了)

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