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2008.12.11

宮台真司著『14歳からの社会学 これからの社会を生きる君に』(世界文化社)を読む

12月11日(木)

わたしは著者の宮台氏には社会学の著作を通じてよりも、TBSラジオ「荒川強啓のデイキャッチ」の金曜コメンテーターとして親しみを感じている。その日の10大ニュースを読み上げるコーナーで、各ニュースに毒舌口調でからかい気味の鋭いコメントを浴びせる。口が悪くて早口だけど、ニュースの背景を簡潔でわかりやすく説明してくれるという印象を持っていた。

この本では氏の毒舌は封印されている。どういうわけか(失礼!)、とてもまじめなのだ。あとがきを見ると、自分の2歳の娘が14歳になったら何をどう語るかと考えながら書いたのだという。なるほど。ただ、毒舌ではなくても、氏の説明が簡潔でわかりやすいことに変わりはない。

しかしわかりやすいのは語り口だけなのかもしれない。氏の考え方をまとめようとするとけっこう難しい。わたしがここで説明するよりも、実際に本を読んだ方がはるかにわかりやすいはずである。それでいてわたしのような40代後半の男が読んでもハッとするような知見に満ちている。「これからの社会を生きる君」のためになる本であることはまちがいない。

(12月10日読了)

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