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2008.06.04

須原一秀著『高学歴男性におくる 弱腰矯正読本 ―男の解放と変性意識―』(新評論)を読む

6月4日(水)

哲学者による男性解放の書。女性解放のプログラムは数多く提示されているので、ここでは高学歴男性に典型的な弱腰の男性が男として解放される方法を提示したと著者は言う。

キーワードは変性意識である。特に異常でない人間でも、ナイフの先を見つめると急に体に突き刺したくなったり、ビルの屋上から下を見ているとふいに飛び降りたくなったりすることがある。著者はそういう状態の意識を変性意識と呼ぶ。その時、人は価値意味と呼ぶべきものに触れている。そして価値意味に触れる時、人は自己防衛意識を低下させている。逆に、人が価値意味に触れられるのは自己防衛意識を低下させた時である。

著者は価値意味を重視した生き方を生活ウヨクと呼び、反対に利得を計算して自己保全に生きる生き方を生活サヨクと呼ぶ。そして男性の解放は、生活ウヨクな生き方を実行することから実現できると説く。

賛否はともあれ、ここまで現実を捉える概念の体系を独力でよく構築したものだとわたしは素直に感心した。社会学で言えば小室直樹の著作を読んだときのような手触りである。著者は自身の哲学に基づいて2006年に67歳で自死した。単行本を数冊遺しているので、しばらく追ってみたい。

(6月4日読了)

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