梨木香歩著『西の魔女が死んだ』(新潮文庫)を読む
6月25日(水)
中学1年生の少女まいは、入学早々学校に行けなくなり、西の魔女と母娘で呼んでいる母方のおばあちゃんの家で暮らすことになる。おばあちゃんはイギリス人で日本人と結婚して日本の田舎に住むようになった。おじいちゃんはすでに亡くなり一人暮らしだ。まいはおばあちゃんから自分たちは魔女の家系だと教わる。そこでまいは自分の生きにくさを克服するために、魔女の修行をする決意をする。
その修行とは早寝早起き、ジャム作り、ベッドメイキング、洗濯、畑仕事、勉強と日常をしっかり生きることだった。まいはその修行の中で、自分の意志で物事をやりぬくことを学び、たくましくなってゆく。結局、まいは父親の単身赴任先へ母親といっしょに引越し、学校を変えて再出発をする。
そして2年後、西の魔女が死ぬ。
本の帯にあるように最後の3ページが泣ける。初刊行が平成6年のロングセラーで、読者アンケートで1位を取っただけはある。好きな本は恋空と言うような中学生にも読んでもらいたい作品である。それに、この本を原作に今映画が公開されている。おばあちゃん役のサチ・パーカーさんのインタビューを雑誌で読んだけど、とても魅力的な人だった。ぜひ映画でも見てみたい。
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