5月4日(日)
経済学の基本的な考え方を、まさにゼロからわかるように懇切丁寧に教えてくれる本。ただ、はじめににあるように単なる経済学の本ではなく、経済学の基本概念を使って、現実の経済をいかに見るかがわかるように書いてある。
初版が2002年なのでその現実は2002年当時の日本社会の経済であるが、今見ても的確に分析して見せている。応用問題として、2008年現在、マスコミをにぎやかしている政府の経済政策についても分析できそうである。
ただ、わたしの頭では、この本でさえ読んで理解できないところが所々にあった。たとえばミクロ経済学の限界効用(財・サービスの最後の一単位を消費することで得られる満足度)の説明があったけど、あらゆる財の限界効用が個人にとってほぼ等しくなるという、限界効用均等化の法則というのはなぜそうなるのかまだ理解できていない。
また、貿易黒字の額は機関投資家らによる海外への投資の額と等しいというのもよくわからなかった。日本の貿易黒字は日本の機関投資家らによって対外投資が行われた結果であり、日本の産業に国際競争力があるからでも、日本社会が閉鎖的であるからでもない。これは日米の政治家でも理解していない人が多く、それで90年代にアメリカの政治家が的外れな対日要求をし、日本の政府が的外れな対応をしてきたということらしい。
経済学も専門的には高等数学が使われていて、本当に理解するには数学の知識が必要だと思うけど、選挙民として政府の経済政策を理解し、市民として今の社会の経済を理解するためには、どうやらこの本くらいは一応理解できるレベルになっておく必要がありそうである。やれやれ。
(5月4日読了)
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