TVで気になった2人の老人
4月24日(木)
最近TVを見ていたら、気になる老人が2人出ていた。
1人目はプロゴルファー・杉原輝夫である。今71歳でプロ歴51年の大ベテランが、ゴルフ場でのインタビューでガンの転移を告白していた。10年前のガンが転移したらしく、手術しないと決めたのは自分だから、しょうがない、あとはできる限りプレーを続けていきたいと言っていた。療養に専念した方がいいとは思うが、本人が自分の欲というか執着があって、ゴルフをやめる訳にはいかないとのことだった。欲や執着という言葉がいやらしく聞こえなかったことがふと印象に残った。
2人目は哲学者・木田元である。今79歳でNHKの『爆笑問題のニッポンの教養』という番組に出ていた。ハイデッガー研究の先駆者で、『存在と時間』の続きを自力で構築したほどの哲学者が、自分の子供くらいの歳の太田や田中に真摯に向き合っていた。哲学の素養のない人間を相手にする時ほど哲学者が無力になる時はないものだが、木田さんはよく健闘したと思う。木田さんも数年前にガンを患いあと4、5年の命だろうと自分で言っていた。
いくら歳を取っても真剣に自分の人生を生きることを忘れていない人を見るのは、ただそれだけで励みになる。
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