宝彩有菜著『気楽なさとり方 心がどんどん晴れる』(日本教文社)を読む
3月18日(火)
悟るとはどういうことか、悟るためにはどう修行すればいいのかを、一休さんの道歌を材料に説明している。笑雲先生と小松茸君の会話をベースに、時折、著者も口を挟みながら、軽快に話が進んでゆく。やさしい言葉遣いながら、悟りの真髄が語られているような気がする。悟っていない身としては直感にすぎないことなのだが。
ただ、著者は途中で一休さんの「釈迦といういたずら者が世に出でて 多くの者を迷わするかな」という歌を引いて、釈迦の言ったことはみなその場にいた人に向けたウソ(方便)であって、鵜呑みにしてはダメだと言っている。ということは、著者の言っていることもウソ(方便)なのかもしれない。ただ、ウソだとしても釈迦と同じように愛のあるウソなのだろう。
この本は「気楽なさとり方」シリーズの一冊である。どのシリーズでも笑雲先生と小松茸君が出てくるらしいから、他の本も読んで、二人の会話をもっと楽しんでみたい。
(3月18日読了)
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