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2008.02.27

柳原和子著『がん患者学Ⅱ 専門家との対話・闘病の記録』(中公文庫)を読む

2月27日(水)

『がん患者学Ⅰ』で長期生存者から話を聞いた柳原さんは、このⅡにおいて、薬害エイズ訴訟の弁護士やがん専門医、サイコオンコロジーの普及を目指す開業医、栄養学に詳しい医師、アメリカの開業医、生命論の著書のある社会学者などからがんの治療を巡る様々な問題について話を聞いてゆく。それはただのインタビューにとどまらず、がん患者としての自身の切実な疑問を問いかけるものになっている。後半は自身の闘病記をまとめたものである。病院での治療の様子、がんで死んだ母の記憶、死に行く患者たちが描かれる中で、現代のがん医療の問題点が浮かび上がる。代替医療や食事療法、気功法への取り組みも描かれる。

わたしにとっては、父が膀胱がんで手術したとは言え、まだ切実な問題ではない。だが、いずれは自身の問題として直面することだろう。その時にこの本はきっと役に立ってくれるにちがいない。それにしてもがんとはいったい何者なのだろうか。がん医療のあり方と共に、その正体についても好奇心を駆り立てられる本であった。

(2月27日読了)

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