飯田隆著『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』(講談社)を読む
1月31日(木)
講談社の「現代思想の冒険者たち」シリーズをセレクトした廉価版の一冊。哲学者・ウィトゲンシュタインの入門書になっている。主著の『論理哲学論考』と『哲学探究』の内容とその成立過程、その間を橋渡しする『青色本』と『茶色本』の内容の解説が、評伝を交えながらほぼ時系列的に行われている。さらに主著でない著作の解説もある。また現代的な意義としてクリプキに始まる私的言語の議論についても述べられており、至れり尽くせりだ。
ただ、こんなに懇切ていねいな本を読んだのに、わたしにはウィトゲンシュタインはよく理解できなかった。やはり実際に本を読んでみなければならないようだ。すでに『論理哲学論考』は読んでいるのだが、それを読み終えたときの何かが見えた感じを、他の本でもう一度味わえるのだろうか。
(2007年7月23日読了)
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