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2007.01.31

女は産む機械発言について

1月31日(水)

柳澤厚生労働大臣が自民党の地方大会で「女性は産む機械」発言をしたとして辞任に追い込まれようとしている。氏が少子化対策担当大臣を兼任していることもあって余計に風当たりが強いようだ。

ところが発言についてテレビで見る限り「女性は産む機械」とは言ってはいるけど、発言の趣旨はちがうようだ。社会を工場にたとえたら女性は産む機械であると言っているだけである。つまり経済学的な比喩なのだ。

社会という工場が子供という生産物を生産する。ところがその工場における産む機械(=女性)は一定数である。少子化とは産む機械の生産性が落ちている状態だから少子化を解消するとは産む機械の生産性を上げることである。ではどうすればよいのかという趣旨の発言である。

これは社会を工場にたとえたから女性は産む機械なのであって、ストレートに女性が産む機械だと言っているわけではない。

経済学では市場は個々人の思惑を超えた経済法則に支配されていると考える。これは社会科学にある程度共通する発想である。社会は個々人の思惑を超えた何らかの法則に支配されている。氏はその発想の延長線上で発言している。

しかしこの発言は長い間「女性は産む性」と抑圧されてきた女性の総反発を受けた。氏もその文脈で捉えられる危険性に気づいてその場で謝罪している。しかし時はすでに遅かった。

政治家の発言がマスメディアに載せられたとき、その発言の意図を超えて政治的な文脈に発言の意味が変換される。これも社会科学の冷徹な法則である。社会科学的な発想で少子化対策を語った柳澤大臣が自らが社会科学的な法則で追い込まれている。ずいぶんと皮肉な話である。

訂正(2月11日)
内閣府の少子化・男女共同参画担当大臣は高市早苗氏であり柳澤氏ではない。厚生労働省でも少子化問題を扱っているので勘違いしていた。

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